発言の重み

おはようございます。

支援センターふなばし

ケアマネジャーの佐藤寛子です。

 

 

「地域包括支援センター」という所が

各地域にあります。

介護の相談窓口のような役割をしています。

 

先日、地域包括支援センターから電話がありました。

 

「佐藤さんが担当しているAさんから、ケアマネさんを交代したい、という連絡がありました。」

 

 

 

Aさんは

とてもナイーブで

デリケートで

繊細で

几帳面で

キレイ好きで

心配性な方。

 

体調を崩しやすく、

その時の体調によって、気分も大きく左右されます。

少しでも心配なことがあると、気持ちも大きく沈んでしまいます。

 

ヘルパーさんとの相性も

「合う・合わない」がはっきりしており

何名もヘルパーさんを交代し

安心して信頼できる、2名のみが

Aさんのお宅を訪問しています。

他の方を受付けません。

 

 

 

そんなAさん。

心配事が重なり、

いま、気持ちがとても不安定な状態。

 

 

ケアマネである私に電話をし

すぐ、即、その場のコールが鳴ったタイミングで

電話に出れないことが

2.3回続きました。

 

Aさんは、訪問診療の先生・看護師さんに相談。

「電話がつながらない。どうすればいいかわからなくて、話がしたいのに。」

 

先生・看護師さんは言いました。

「地域包括支援センターに連絡して、他のケアマネさんを紹介してもらったら?」

 

 

そして、先生・看護師さんに言われた通り

Aさんは地域包括支援センターに連絡しました。

 

 

 

地域包括支援センターの方が

「そちらからAさんに電話してみてほしい。」

と言うので、連絡しました。

 

「いろんなことがあって、どうすればいいかわからなくなって、そしたら先生にそう言われて。私も交代してもらった方がいいのかな、と思って。」

と、半べそ

 

 

 

先生よ。

なんちゅ~ことをしてくれたんだ

 

 

 

介護保険という枠組みの中で

医師の発言が物事を左右するのは、ご存知ですよね?

介護職よりも、医師の方が遥かに立場が上だと、自覚されてますよね?

もちろんその通りです。

 

 

 

病気を治療することは

私たち、介護職にはできません。

生活の中で、サポートすることしかできません。

 

 

私たちにできること。

 

Aさんが

元気な時も、不安定な時も

いつも変わらずに

Aさんが安心できる顔ぶれで

Aさんの気持ちや生活をサポートしていくこと。

安心できる環境を維持していくこと。

 

 

そうして5年間かけて

信頼関係を築き

適度な距離感を保ちながら

関係を維持してきた。

 

 

 

ケアマネを交代するかどうかは、ご本人次第。

交代しても構わない。

大切なのは、そこではなくて。

 

 

ただでさえ不安定な時に、なぜ、Aさんの悩み事を増やしたの??

 

「そのことをケアマネさんに話してみたら?直接言いづらかったら、代わりに伝えようか?」

 

そうひと言、

先生が言ってくれれば

Aさんの不安を最小限に留め

こちらで解決したのに。

 

 

 

いや、でも、確かに

今、ひとりで仕事しています。

 

他の方と電話していても

他の方のお宅に訪問していても

電車に乗っていても

運転していても

代わりに電話をとる人がいません。

 

「すぐに電話に出てくれない」

 

ということがAさんを不安にさせるのであれば

複数名のケアマネさんが所属する事業所の方が、いいかもしれません。

 

でも・・・

 

新しいケアマネジャーさんと

関係を築くまで

大変だろうなぁ・・・

また、気を病んでしまうだろうなぁ

 

 

1度入ったヒビを

修復するのは難しい。

 

お会いして、話をすることになっています。

さぁ、どう切り出そう。