母の想い

おはようございます。

支援センターふなばし

ケアマネジャーの佐藤寛子です。

 

 

今日の話を書くにあたり

自分がイメージする写真を検索する。

 

今日、ほしかった写真は

「台所」

 

 

「台所」を検索すると

こんな写真や

 

 

 

こんな写真がたくさん。

 

 

違うのよ~

 

私がほしい「台所の写真」は

こういう

おしゃれシステムキッチンじゃなくて

もっと昭和な。

 

 

そうそう、こっち

 

 

「お母さんの台所」と言えば

こんな風景

 

 

 

担当させてただいているAさんは

ひとり暮らし。

 

長年、肺を患い

症状は年々悪くなり

在宅酸素の量も増える一方。

 

主治医が入院を勧めても

「入院はしません」の一点張り。

 

 

「人に頼らずに、自分のことは自分でやる」

 

 

近所の方や

ご友人が

どんなに介護保険サービスの利用を勧めても

頑なに拒否。

 

 

そんなAさんが

いよいよヘルパーさんを週1回だけ依頼することになりました。

 

週1回のお掃除。

 

とても渋々でしたが

実際、ヘルパーさんが訪問するようになると

「とてもいい方が来てくれた。」

「掃除を手伝ってもらうだけで、こんなに助かるなんて

 

 

それもそのはずです。

お風呂掃除するだけで2時間。

少し動いては息苦しくて

何度も何度も休憩して。

 

私たちが100m走全力で走って

走り終わった後に「はぁはぁ」息切れ。

それと同じ状態を

日常生活で何度も繰り返しているようなもの。

 

大変な疲労感と

大変な息苦しさだと思うのです

 

 

 

それでもAさんは

どうしても入院したくなかったし

どうしても家事も自分でやりたかった。

 

理由はただひとつ。

 

「あの子(息子)が帰ってくる場所を、残しておいてあげないと

 

 

 

息子様は立派に成長され

超エリート

 

50代半ばになり

こう言ってはなんですが

「あの子」

なんて年齢ではないのです。

 

 

でもねぇ・・・

そこはやはり

いくつになっても

どんなに立派な仕事に就いても

母親にとっては

子どもなのです。

 

「あの子が帰ってくるために」

 

ただ、その一心。

 

「自分が入院したら、あの子の帰ってくる場所がなくなるから。」

「他人に任せたら、自分の体が動かなくなる。」

「あの子が帰ってきた時に、食事くらい作ってあげないと。」

 

 

 

母は偉大です。

どんなに辛く苦しくても

子どものため。

 

その一方で

それがご自身の「生きる力」でもあったんだろうなぁ・・・

 

 

 

そんなAさんも

いろいろ大変なことがあり

いよいよ体調に限界を迎え、入院されました。

 

「もう十分がんばった。もういい。」

 

そう話しているそうです。

 

「自分の体のことは自分でわかる」

そうおっしゃっていましたが

ギリギリ限界までがんばって

「あー、これはもう無理だ。」

そうご自身で感じたのでしょう。

 

もう自宅に戻れないことを

覚悟しているのだと思います。

ですが

「やりきった」

「限界までがんばった」

そう感じることができていたとしたら

悔いはないのかもしれません。

 

 

生きるとは

なんとも大変で

生きるとは

どう終焉を迎えるか。

 

たくさんの生き様を拝見しながら

いろいろ考えさせられる

そんな日々です。

 

 

皆さまも

今日という日を悔いのない1日に