愛燦燦

おはようございます。

支援センターふなばし

ケアマネジャーの佐藤寛子です。

 

 

昨日

Amazon Musicで音楽をかけていると・・・

 

 

「愛燦燦」が流れてきた。

 

 

ご存知でしょうか?

美空ひばりさんの曲です。

 

久しぶりに聴いて、

思わずリピートしてしまいました。

「懐かしいなぁ・・・」

 

 

 

2000年に大学を卒業しました。

その年に介護保険制度が創設されました。

 

それと同時に「グループホーム」と呼ばれる施設も誕生しました。

 

グループホームは

医師から「認知症」の診断を受けた方のみが入所する施設。

 

 

大学生の頃

教職課程を取っていた自分は、

介護のことを知らなかったけど

卒業後、友達と一緒にグループホームで勤務することになりました。

 

 

当時の自分は

「グループホームって、何??」

というレベル

 

勤務した施設は

以前からあった施設をグループホームに転換したもの。

すでに入所者さんもいらして

その中のひとり、Aさんは

いつも「ぽぽちゃん」というお人形を抱っこして

いつも「ぽぽちゃん」に話しかけていた。

 

 

介護現場や認知症というものについて

何も知らない自分にとって

その光景は、あまりに衝撃的でした。

 

 

「おばあさんが、お人形の赤ちゃんに英語を教えてる

 

 

かつて校長先生だったAさんは

ぽぽちゃんに、いつも英語を教えていました。

 

 

 

そんなAさんは

美空ひばりさんが大好き。

 

普段はとても穏やかな方ですが

認知症により感情の起伏もみられ

Aさんが笑顔で穏やかな時間を過ごせるようにと、立てたケアプランは

 

「Aさんの居室で、一緒に美空ひばりを聴く」

 

毎日一緒に、美空ひばりさんの曲を聴く時間がありました。

 

 

「一緒に歌を聴きましょう」とAさんを誘い

2人でAさんの居室に行き、ソファーで隣に座り

美空ひばりさんの曲をかける。

おかげでこちらも、ベスト盤、ほぼ覚えたほど

 

 

穏やかな時も

興奮気味の時も

この時間だけは、Aさんがとにかく穏やかで

隣に座り

いつも私たちの手をさすってくれました。

 

誰に対してもニコニコしながら

「あなた、いい方だから

そう言って、手をさすってくれるのです。

それが優しい手で、なんとも心地よく・・・

 

 

当時

夜勤からの早番・日勤、

なんて当たり前だった私たち介護職員は

その優しい手があまりに心地よく・・・

 

 

Aさんの隣で爆睡

 

 

自分も毎回、15分くらい寝ていたのでは!?

もはや、誰を癒すケアプランかわからない

 

 

ハッと目を覚ますと

まだAさんは手をさすりながら

笑顔を浮かべて、見つめてくれていた。

いつもそこには、美空ひばりさんが流れていました。

 

 

 

久しぶりに「愛燦燦」を聴き

そんな光景を、鮮明に思い出しました。

 

いい曲ですね。

過去から未来は繋がっていて

過去にどんなことがあったとしても

未来はいつも、笑顔であなたのことを待っていますよ。

そんな曲、でしょうか。

 

Aさんの優しさも、愛、ですね。