おはようございます。
支援センターふなばし
ケアマネジャーの佐藤寛子です。
この仕事をしていると
「人間って、すごいなー」
そう感じる場面に遭遇することがよくあります。
昨日
「家内が亡くなりました。」
「今までお世話になりました。」
ご主人からの連絡でした。
ケアマネジャーとして担当させていただいたAさん。
病気の進行もあり
訪問診療の先生からも
「いつ何があってもおかしくありません。」
そう言われる状況にありました。
一時期、急激に状態が悪くなり
症状緩和のため点滴を実施。
もう治らないことはわかっているけれど
少しだけAさんの反応が良くなることに
「なんだか少し元気になったよ。」
嬉しそうなご主人。
けれど
それは一時的なもの。
やはり状態は悪くなり
点滴も入らなくなるのです。
ご主人は葛藤していました。
「この点滴をやめたら、命を縮めるかもしれない。」
「でも、内出血する腕を見ていると、これは妻にとって拷問なのかもしれない。」
悩みに悩んだ結果
点滴を中止することを決断。
覚悟を決めたのだと思います。
そんな状況の中
ご主人が急遽、入院しなくてはならない状態に。
Aさんは点滴をやめてから
体に水分が入らなくなりすでに数日経過しています。
いつ、何があってもおかしくない。
「自分が入院している間に、死んじゃうかもしれないなぁ・・・」
「最悪のパターンだな。」
そうつぶやくご主人。
けれど
人間とはすごいもので
ご主人が入院する前日に
ご主人の前で静かに息を引き取るのです。
どうしてそんなことができるのでしょう?
会話もできないし
ほとんど反応もないご様子でしたが
ちゃんと聞いていたんですね。
そうだとしても
どうして入院の前日に、お空に旅立つことができるのでしょう?
これはAさんの意思なのか?
たまたまそうなっただけなのか?
皆さんは
どちらだと思いますか?
私は
意思だと思っています。
「絶妙なタイミングで、命を終える。」
そんな場面を何度も経験し
なんというか
最期に与えられた超越した能力と言うか
神様が与えてくれる最期の選択肢というか
上手く表現できませんが
そうしたものがあると思っています。
昨日、連絡をくださったご主人。
声はどこか
晴れ晴れとしていて
「点滴を中止する」と決めたあの日から
覚悟できていたこと。
しっかりと自分の役割として
お空への旅立ちを見送ることができ、ホッとしたのかもしれません。
先生はじめ
看護師や介護の皆さま
細やかなサポートを、本当にありがとうございました。
皆さま無しには
最期まで自宅で過ごすことはとてもできません。
いつもいつもありがとうございます。
Aさん。
「お父さんは、私が施設に行った方がいいと思ってるんでしょ?」
そんなことをおっしゃりながら
最期までご自宅で過ごすことができましたね。
いつもよく人を見ていて
私も見透かされている気がして
ドキドキしていました。
けれど
「あなたに任せるわ。」と言ってくださる言葉を
有り難く思っていました。
お世話になり、ありがとうございました。
ご主人。
これからはしっかりと
ご自分の体を大事にしてくださいね。
最期まで、本当に、おつかれさまでございました!