愛し愛される人

おはようございます。

支援センターふなばし

ケアマネジャーの佐藤寛子です。

 

 

ケアマネジャーとして担当させていただいている、Aさんご夫婦

 

旦那さまは

御年90歳超え。

奥さまとは、ひと回り近く齢が離れています。

 

最近は男性の平均寿命も延びているためか

90歳以上の男性ご利用者さまも増えたように感じます。

 

 

 

Aさんの旦那さまは

90歳を過ぎているとは言え

とてもお元気

 

よく動き

元気ハツラツとしています。

 

こう表現するのもなんですが、

90歳超えのためか

どこか、可愛らしさがあり

どこか、愛嬌があり

介護スタッフさんからもとても愛されています。

 

 

けれど

そこは昭和一桁生まれの男性。

 

 

まぁ、とにかく頑固なのです。

「イヤなものは絶対イヤだ!!」

その頑固さ故に

奥さまが頭を抱えることも多く

いろんな場面で

「いくら言ってもダメ。嫌なものは、絶対に言うことを聞かないから

そう言ってあきらめる奥さま。

 

 

けれど

そんな「頑固者」と言われる旦那さまですが

先ほど書いたように

なぜか、愛される

 

そして

結婚して60年近く経つ今なお

奥さまとも仲良し

 

 

奥さまの愛情が大きいのかな?

いや、昭和の男だから口には出さないけれど

旦那さまの愛情が大きいのかな?

いや、やはりそこは

相思相愛なのでしょう

 

きっと

若かりし頃は

こんな時代もあったことでしょう

 

 

とても素敵なことだと思います

 

Aさんご夫婦を担当させていただく中で

たくさんのご苦労を重ねながらも

今なお仲睦まじい姿から

人生というものを学ばせていただいております。

 

 

 

そんなAさん旦那さまですが

ここ最近

徐々にお体が弱くなってきました。

今までの

とても90歳超えとは思えない元気なお姿から

徐々に元気がなくなってきました。

 

とは言え

おそらくその姿が

「90歳超え」年相応のお姿なのだと思います。

奥さまも

「きっと、年齢らしくなったのね。」と話されます。

 

 

そうした状況の中

奥さまとリハビリ担当の方と話をしていた最中

居眠りしていた旦那さまが

ふと目を覚まし

こうおっしゃいました。

 

 

「私もそろそろ長くありません。」

「だから、皆さん、優しくしてください

 

 

もうさぁ

奥さまも、リハビリ担当さんも、私も

涙目になりながら

笑うしかないよね

 

「大丈夫ですよ!心配いりません

 

そう声をかけて

笑い合うしかないよね

 

 

 

そろそろ長くないって

自分の体が弱くなってきてるって

ご自身でわかっているのです。

そう自覚されているということは

本当に、長くないと思います。

 

大変残念なことですが

「早くお迎えがきてほしい」

とおっしゃっていても

なかなかお迎えがきませんが

ご自身で最期を自覚された方のもとには

そう遠くない未来に、最期が訪れます。

 

これはあくまでも個人的感覚なので

なんの根拠もありません。

経験上、なんとなくそう思う、というだけの話です。

 

 

 

おそらくAさんの旦那さまは

ご自宅で人生を全うされると思います。

なので

この先も

素敵なご夫婦のお姿であるよう

お手伝いさせていただけたらと思います。

 

これからも

よろしくお願いいたします。