おはようございます。
支援センターふなばし
ケアマネジャーの佐藤寛子です。
昨年の12月から担当させていただいているAさん。
御年96才
病院から退院してくるタイミングで
ケアマネジャーとして担当させていただくことになりました。
96才もの御年になると
入院をきっかにボケてしまったり
寝たきりになってしまったりするのですが
この方は、本当に見事で
一切、そういったことなく帰宅されました
とは言え、
入院前と同じ生活はできない。
退院に合わせベッドを納品したのですが
帰宅しベッドを見るなり
「こんなものはいらない!」
「自分でトイレまで行けるから心配しないでほしい。」
そうおっしゃるのです。
あまりに聞き入れないので
試しにトイレまで
ひとりで行ってもらいました。
歩けないことは自覚している。
なので、這ってトイレまで行こうとする。
けれど、思うように腕に力が入らず
ご自分の想像通りにハイハイすることができない。
何度も前のめりに倒れそうになる。
その状況をご自身で体感し
「ダメか・・・」
そう言って
私たちの提案をすんなり受け入れてくださいました。
しかし!!
ここからの回復がすごかった!!
数日後には
這ってトイレまで行けるようになり
息子様の介助で立ち上がり
短い距離なら手を引いて歩けるほどに回復
退院日の冴えないお顔とは異なり
しっかりとした表情になり
私に対しても労いの言葉をかけてくださる。
物事をしっかりと理解し
96才とは思えない頭脳明晰さ
「見事な方だなぁ」
心の底から感心していました。
昨日お会いすると
「こんな天候の悪い中、わざわざありがとうございます。」
そう挨拶してくださいました。
これだけで、もはや感動もの
96才の言葉は
とてつもなく沁みるのです
元気にされているかと思いきや
「最近、調子が悪い。」と。
息子様にお聞きすると
足が痛く、歩くのをやめてしまったというのです。
何しろ96才です。
日中、活発に動けるはずもなく
ソファーに寄りかかり過ごす日々。
そのためか
両足がパンパンにむくんでしまい
見るからに歩くには支障ありそうなご様子・・・
もちろん機能低下もあるでしょうが
足を動かしていないことが原因の可能性大。
訪問診療の先生からリハビリを勧められたそうですが
「週にちょっとやったって、効果がない。」とご本人。
「何もしないで、こんなに長生きしてしまった。」
「長く生きれば息子にも迷惑をかける。」
「足が痛くて歩けない。」
「歩けなくなったら終わりだ。」
「後は死を待つだけだ。」
淡々とそうおっしゃるのです。
確かに
日頃、動いていない中で
週に数回リハビリしたところで
気休めかもしれません。
もちろん
ここからスタスタ歩けるようになるとは思いません。
けれど
少しでもツラさから解放できないかと
最期を迎える直前まで
わずかな距離でも
「歩く」という想いを叶えることができないかと
ケアマネとして、そんなことを思うわけです。
いろいろ提案してみても
さすが、御年96才はお耳が遠く
志村けんさんばりの
「あんだって??」状態
長文を聞き取るのは至難の業
さて。
Aさんの状況を少しでも改善すべく
どうしていこう?
どうしたら
Aさんにとってベストな状況を作れるかな?
Aさん。
最期を迎えるその日まで
どうか笑顔でいてください。