切ない瞬間

おはようございます。

支援センターふなばし

ケアマネジャーの佐藤寛子です。

 

 

ケアマネジャーとして担当させていただいている

Aさん。

 

ご夫婦お二人暮らしをしています。

 

Aさん(奥様)は

地元では名家のご出身で

一般的に言うところのお嬢様。

お嬢様な佇まいは今も健在で

お顔立ちからその雰囲気が漂っています

 

ご主人は

超エリート。

大手銀行の上役を務め

東京ディズニーランド建設の際には

大きなお金を動かしていたそうな。

退職後も地域の人望は厚く

「長」と名の付くもの全て担ったのでは?という方。

 

 

 

ご夫婦ともに齢を重ね

奥様は認知症を発症し

ご主人もご病気にかかる。

 

ご主人が奥様の介護をしてきたけれど

いよいよもう限界となり

施設への入居が決まりました。

 

 

昨日は

施設入居前、最後に奥様にお会いした日。

 

 

奥様には入居のことは伝えていません。

伝えていないというよりも

お伝えするとパニックを起こし、大混乱することが予想されるため

あえて伝えないという選択肢。

 

いつものようにニコニコしながら

「あら、いらっしゃい

 

 

ご主人は奥様の介護に疲労困憊し

妻の入居を決断したものの

いよいよ日が近くなり

どこか戸惑いが生まれ、複雑な表情。

ですが、やはりご自分の病気もあり

この先も介護を続けていくことは難しい。

 

「妻が施設に入ったら、ヘルパーさんを頼みます。」

「ついに私も介護を受ける立場ですね。」

 

そう話すご主人からは

3年前に初めてお会いした時の眼光の鋭さは消えていました。

こちらの能力が如何ほどか見定めるような

そんな目線で見られていたことを今も覚えています。

 

 

 

ご夫婦お二人暮らしをしてきたけれど・・・

 

 

奥様は施設へ。

ご主人はご自宅で介護を受けながら生活をする。

 

 

そんな瞬間を何度も見てきましたが

ケアマネジャーとして

何とも言えない

切ない感情になる瞬間です。

 

 

奥様は

日が経てば

施設での生活が当たり前になることでしょう。

 

ご主人は

超エリートだった自分が介護を受ける、という現実を

日々実感しながら受け入れていくのでしょう。

 

 

大変有難いことに

「私の担当もお願いします。」

とおっしゃってくださっているため

これからは

ご主人の担当のケアマネジャーとして関わらせていただくことになり

この先の人生も見届けることになるのですが。

 

 

 

介護のお仕事とは

なんとも大きな役割だなぁ、と。

こうした場面に遭遇する度に

そんなことを思います。

人が生きていく中で

介護のお仕事の皆さまは

大半はその方の人生の終焉に携わることとなる。

そんな人生の終焉に

どんな方々と出逢い、どんな関わりを持っていくいのか。

それって、介護を受ける方にとって

とても重要なこと。

そんな重要な場面に携わる仕事に就いていることに

もっと誇りを持って、もっと輝いてもいいよね。

もっと自分を高めていきたいよね。

 

 

なんだかわかりづらい話になりましたが

まぁ、なんというか

この仕事が好きだということだ。

 

だから今日もがんばろー